otに関するセキュリティ動向は、日に日に新しいものへと変化しています。過去に起きた脅威に対する防御策だけでは、新しく登場した脅威に簡単に突破されてしまうことでしょう。常日頃からotのセキュリティについて最新情報を収集するようにして、世界的に何が起きていてどのような対抗策が有効であるのか、知識をブラッシュアップしておくことが重要です。特に近年はエネルギー企業への攻撃が多く見られるようになりました。
もちろんそのような業種においてもotへのセキュリティはアップデートされていると考えられますが、今回は戦争が関連しているだけに状況はかなりシビアです。従来の攻撃のように隙がないかどうか探ってくるだけではなく、完全に沈黙させるための攻撃を仕掛けられることも多いので注意が必要です。このような大胆な攻撃は、製鉄所のような資源を扱う工場においても確認されています。例えばイランの製鉄所は、サイバー攻撃によって操業を停止してしまいました。
これはotに向けて簡単に攻撃することができるツールキットが取引されているためで、技術的に詳しくない人間でも容易にアタックできることからとても危険です。一方で攻撃対象も変わりつつあります。工場やインフラといった従来の対象に加えて、医療機関に対する攻撃も多く見られるようになりました。もしこのような事態が本格化すると、病院内の機器類が完全に停止することになり、人の生命にかかわる最悪の事態も想定されます。
こうした動きがあることを知り、早めに対策しておくことが重要です。