中絶手術で選択される手術方法の特徴

中絶手術を行う場合に選択される手術の方法は、妊娠12週目前後を迎えるまでとそれ以降では異なります。妊娠12週目前後を迎えるまでの段階で行われる中絶手術では、掻爬法と吸引法のいずれかが用いられます。日本の医師の多くが選択するのは掻爬法です。この方法では、中絶手術を受ける人を静脈麻酔によって眠らせた後、胎盤鋏子と呼ばれるハサミ状の特殊な器具などを用いて、子宮の中の胎児と胎盤などの内容物を掻き出します。

使用する器具がシンプルなものであるため、手術前に行うべき準備も少なく、器具を十分に清潔にしておけば感染症を引き起こす可能性が極めて低いのが利点ですが、子宮内の疾患によって子宮が変形していると、胎児と内容物を取り出すのに時間がかかる点が欠点です。一方、吸引法では、掻爬法と同じように麻酔をかけて眠らせた後、筒状になった金属棒を子宮内に挿入した後、吸引器をつかって胎児と内容物を取り出します。この方法では、子宮内に胎児や内容物が殆ど残らないため短時間で手術が終了し、手術を受ける人にかかる負担がすくなくて済みます。また、掻爬法のときほど事前に子宮口を広げなくても済む点や、手術中の出血が少ない点も利点です。

その反面、使用する器具の種類が多く、実施する前には滅菌と消毒を時間をかけて念入りに行う必要がある点や、妊娠8週目以降は胎児の発育が進んでいるため選択できなくなる点が欠点として挙げられます。妊娠12週目以降に中絶手術を行う場合は掻爬法も吸引法も使用せず、薬をつかって人為的に陣痛を起こして、通常の分娩と同じようにして胎児を体外に出します。麻酔は使用しないため、胎児を体外に出すときには強い痛みを伴います。

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